医療過誤を弁護士へ相談

同室の白内障手術をしたお婆さんがベッドから落ちた!

相部屋だった

ある時、婦人科系統の病気で入院したことがありました。相部屋だったのですが、そこに70才も過ぎたおばあさん入室してきました。聞けば、白内障の手術をすると言います。なぜ目の手術をする高齢者が婦人科に入室してくるのか不思議に思ったものの、それは病院の事情なのだから私達が口出す理由もありませんでした。私達は、そのおばあさんと打ち解けすっかり友達になっていました。

白内障の手術したお婆さん

白内障の手術はまもなく行われ、手術したてのおばあさんは、相変らず私達の病室に戻ってきました。本来は、手術した患者はトイレの近い部屋に移されるのが常でした。もしかしたら、おばあさんが慣れて居心地がいい私達の病室を、移りたくなかった気持ちがあったのかもしれません。ところが、夜中になって暗闇の中でドスンという音がしました。同室にいた患者は私のほかに2人いましたが、驚いてみんな目覚めてしまいました。白内障の手術したお婆さんが、ベッドから落ちてしまったのです。私達は慌ててナースコールをしました。看護師があわてて飛んできました。おばあさんは、抱き起こされベッドに戻されました。特に、怪我などはしていないようでしたが、少しはどこか打ったかもしれませんし、老人のこと大丈夫とはいえないでしょう。その理由も、どうやらトイレの世話を看護師にかけたくないので、何とか自力で頑張ろうと思ったようでした。でも、目の手術後何時間も経っていない高齢の方が、そんなことそもそも無理でしょう。でも、私にはその気持ちは充分に理解できました。

ムッとしたのは看護師の態度

その後、ムッとしたのは看護師の態度でした。それは婦長だったので余計気に入りませんでした。「何でもないので、あなたたちも早く眠って!」という言葉でした。病室は昼間のように蛍光灯に照らされ、どんな人でも目が覚めてしまうに決まっているではありませんか。そもそも、そういう事態を起こしたのは誰でしょうか。目の手術をしたばかりの患者の病室を、緊急用病室に移動せず一般病棟に配置したことが問題でした。もし、その高齢の方の打ち所が悪く後遺症でも残るとしたら、それは医療事故として扱われる可能性があるでしょう。痛かっただけで特別怪我がなかったとしても、痛い思いを与えてしまったこと自体、賠償ものでしょう。また、同室している患者もみんな病人です。病人に対して夜中にたたき起こすような対応をしたことは、完全に病院の不手に思えました。私は、その事実を担当の婦人科医長に手紙で訴え受付に預け、医長に渡すよう依頼しました。即日、おばあさんは手術後の特別室に移動となりましたが、おばあさんはみんなと離れた部屋に移されて、若干寂しそうでした。私は、私のしたことが、おばあさんのためによかったのか悪かったのか、今でも考えてしまいます。でも、おばあさんの安全のためしたことでした。